肺移植②を終えてからの体の状態を振り返ります。
肺移植②ET2体に異変
肺移植後は腹痛もあったので家事もそこそこにゆっくりさせてもらい、リラックスして過ごしていました。ET2日(初期胚移植二日後)の朝の基礎体温が初めて37度台に(ホルモン療法の場合基礎体温はあまり関係ないと言いますが、記録としてずっとつけています)。高温期は高くて36.8度あたりなので、「お!いい傾向かも」と思ってました。ですが、その日の夜に明らかに体が熱い。何となく脇で体温を計ったら37度台でした。体温が37度は熱じゃん!しかもコロナ渦だしどっち?と…。
とにかく早く寝て、翌朝の体温で出社するか決めようと就寝しました。
翌日朝は体温が37度台、基礎体温は38度に。会社は休み安静にしました。移植後なので薬も飲めずひたすら寝ていました。ですが熱は中々さがりません。妊娠してるかもとも思い「妊娠超初期 発熱」など調べてました。実は、まだ内膜症も発覚する前に独自で排卵検査薬を使いタイミングを初めて取った時、着床時期らへんに一日だけ37度台の発熱が出たのです。結果生理が来てしまいましたが、フライング検査しなかったので、着床だけはしたのでは?と思っていました。そんなことがあったので、発熱=妊娠の可能性を感じていたのです。
二日後にさすがにコロナを疑い、近所の内科にPCR検査結果を受けにいきました。
内科の先生に胚移植後であることを説明し、PCR検査と念のため血液検査もしようといわれ検査。PCR検査は初めて唾液を出すタイプ。あれ大変ですよね…。梅干しのことひたすら考えていました(笑)
PCR検査は陰性でした。ですが、炎症値のCRPが15あるとのこと。基準値が0.3なので、これは高い数値だから本当は抗生剤を飲んだほうが良いけど、妊娠しているかもしれないからと引き続き安静することにしました。熱は落ち着いてきましたが、同時期に生理1日目が少し多くなったくらいの出血が…。出血は1日で落ち着きました。
移植した病院に電話して発熱と出血を訴えると、今落ち着いているなら様子見てとのことでしたが、心配だったのでその週の土曜日に病院へ行き改めて事情を説明、妊娠中でも飲める抗生剤を処方されました。
判定日 優しい看護師さん
抗生剤をもらってから数日で判定日でした。仕事の都合で担当医ではない初めての医師でした。残念ながら今回もかすりもしない陰性。今回だめなら医師変更か転院を考えていたのもあり、この先生に担当医の対応について少し相談しました。精神的に疲れてたのもあり、手術後に卵管切除について詳しい説明がなかったことも話したら涙が出てきてしまいました。初めて診察する患者なのにこんな話をして申し訳なかったですが、この先生と看護師さんがしっかり話を聞いてくれました。診察後は、看護師さんが駆けつけてくれて、悲しい思いをさせていたことをお詫びしてくれました(この方は悪くないのに…)。また、担当医を変えることや転院は全然OKなこと。そういう患者さんは沢山いるよ。担当医の直接言いずらいと思うから、来院前に診察日や医師変更して良いんだよと教えてくれました。こんなこと当たり前のことなんでしょうが、手術に立ち会った医師から変更するのが不安でした。婦人科の医師が紹介してくれた先生だから、この人より優秀な医師はこの病院にはいないのでは?と思っていたのですが、今回話を聞いてくれた医師のほうが経験豊富そうなのと、感情を変に患者に出さなさそう(こう言う医師の方が多いはず)「医師変更してもいいかも」と思えました。
病院の人にそう言ってもらえて本当に救われました。この看護師さんがいなければ、医師変更せずに転院してたと思います。また、不信感について話せたのも良かったです。
正直、婦人科の医師がなぜ担当医を頼ったのか不明です。相談や手術立ち合いするなら経験豊富な上司医師に聞いてくれたらよかったのにと。もちろん担当医も優秀なんでしょうが、感情を表に出したり、少なくとも不妊治療の患者への配慮のない言動でした。大きな病院なので、医師の優秀さや患者の評判関係なく「○○派」みたいな派閥があるのかなとも思ってしまいました…。
週末に再度高熱 夜間救急へ
熱は下がりましたが、体調がずっと悪く少しの距離を歩くのがしんどい日々でした。
週末は自分の誕生日でしたので、夫とケーキやプレゼントを買いに出かけていました。この日も家にいたいくらいしんどかったですが、自分で選びたかったので無理したのが良くなかったかもしれません。目的のものがすべて揃う一つの駅で用事を済ませましたが、いつもなら歩ける距離も歩けない。常にしんどいなと思っていました。
帰宅後誕生日パーティーを済ませゆっくりしてたところ、また熱が上がってくる感覚が…。熱を測ったら38度台に。
その日は早めに寝ましたが、翌日もどんどん熱が上がり、飲み物はポカリ、食べ物はアイスしか受け付けられない状態に。日曜でしたので、近所の病院も移植した大学病院にもかかれず夜に差し掛かった時点で「あ、夜越せないかも」と思い、夜間救急へ。この時点で熱は40度でした。受け入れてくれた夜間救急では入院は出来ないため、解熱剤を処方されて帰宅して即就寝。翌日は何としても移植した大学病院に行こうと決めました。
卵巣に炎症 即入院へ
翌日も38度をキープしたまま、夫の運転で大学病院へ。発熱がある旨と1週間前のPCR検査は陰性であることを伝えましたが、個室の待合室へ案内されました。この時すでに椅子に座ってられないくらいしんどい状態でした。再度PCR検査と血液検査をした結果、PCR検査は陰性でCRPが27と出て即入院。驚きよりも「やっぱそうか」が正直な感想ですね。体感でこれは入院かも?と薄々感じていました。
入院が決まりまずCTを取り原因の特定、結果が出るまでベッドのある部屋で横にならせてもらいました。夫が備品の買い出しをしてくれました。
CTの結果、卵巣に炎症が出て発熱したとのこと。担当医からは言われませんでしたが、(後日別の医師に再度聞いたら「その可能性が高い」とのこと)胚移植がきっかけにより炎症したようです。移植時に器具が入らず何度も出し入れしたり、途中でほかの医師を呼んだりとかなり時間がかかっていました。そこで傷がついたかで炎症してしまったようです。普段胚移植で炎症が起こることはほぼ無いようで、抗生剤の処方もありません。私は移植日の二日後から発熱していたので、妊娠出来ていたか以前に炎症により妊娠の可能性はゼロに等しかったのではと思っています。正直とても勿体ない移植をしてしまいました。
入院生活 自分はどうしたいのか
手術をしてからまさかこんなに早く入院するとは思いませんでしたが、前回の体験があったので、急な入院でも私も夫も割とスムーズに対応できました。必要なものや数が分かってましたし、ほぼ点滴だけで過ごすので食事制限もなし。個室のため他人を気にするストレスもありませんでした。また別で入院に必要だったものを紹介したいと思います。
抗生剤を投与して、血液検査で炎症が標準値に下がれば退院。約1週間ほど入院しました。
手術も全身の管も食事制限も無い、前回よりかなり自由な入院生活。考える時間が沢山出来て、自分の気持ちを再確認することができました。
<これまでの自分の考え>
・仕事はずっとハードだけど好条件で人間関係も良好。不妊治療に理解があり手放すの勿体ない。妊娠したら産休育休とって社会復帰を目指すのが理想。
・手術後から本調子じゃないから本当は仕事セーブしたいけど夫がパート反対派。
<入院生活で再確認したこと>
・死にたいと考えることが増えてた。
・今の身体じゃ仕事も治療も両立できない。
・やはり仕事をセーブして体調をもとに戻したい。体外受精に専念したい。
・いずれはフルタイム勤務に戻る。
陰性続きや入院によりストレスもありました。働き方については、夫と何度か話していましたが、ダブルインカムを求める夫は私がフルタイムで働くことを求めていたので、了承して頑張っていました。手術後体調も悪い日が続いていましたが、仕事がやめられないことが前提なので、いつの間にか精神的に追い詰められていたようです。
また、身内の死別からも日が浅く、生きていたいという気持ちが薄れる日もありました。
入院中に夫に電話して働き方について今一度話したところ、夫も考えていたようで「パート勤務にしたほうが良いと思った」と。すごくホッとしたのを覚えています。
働いていた職場ではパート勤務が難しかったので退職を決めました。
数か月後に退職 治療に専念
退院後すぐに会社に退職希望を伝え、二か月後に退社。ハードな仕事だったので同僚たちに迷惑をかけましたが、他の方に配慮できるほど余裕が残っていませんでした。また、短期間に二度入院してるので理由は理解してもらえたかなと思っています。出来る限りの引継ぎをして退社しました。金銭面の不安がありますが、夫に感謝しながら自分の身体に向き合って治療を前向きに取り組んでいきたいと思います。
長々と移植②までの体験談を書きましたが、移植は4回済なので今後も体験談、入院生活に良かったもの、治療の過程なんかを書いていきたいと思います。
不妊治療は一人ひとり原因や会う治療法も違うので、一概には言えませんが、悩んでいる方の少しでも参考になれば幸いです。私もまだまだ勉強中。いつかこんなに大変だったんだよ~と赤ちゃんを抱っこして笑える日が来ることを願って。

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